Home / ニュース / 社員ブログ / 2026年全日本シングルス観戦記~用具の進化の光と影~
28 1月, 2026

2026年全日本シングルス観戦記~用具の進化の光と影~

Posted in : 社員ブログ on by : daiki

今年も全日本選手権の時期がやってきましたね。

先日閉幕したシングルスの部では、男子の松島輝空選手、女子の張本美和選手がそれぞれ優勝されました。

おめでとうございました。

また、今週後半からはダブルスの部が開催されます。参加される選手の皆様と

弊社から旅立っていったラバー達の奮闘を引き続き社員一同応援しております。

 

さて、私は得意先および会社のご厚意で1/23のいわゆる「ラン決」の日に現地へ赴く機会に恵まれました。

観戦した試合はどれも素晴らしく、作り手目線で勉強になることもたくさんありました。

私が当日見た中で最も印象に残ったのは松島美空選手対橋本帆乃香選手の一戦でした。

弱冠12歳、一般の部ではどう贔屓目に見てもフィジカル面で劣ってしまう松島選手が、

当代では世界トップクラスの実力を有するカットマンのボールを持ち上げ続け、

ゲームまで奪うその姿は正しく近代における卓球用具とそれを扱う技術の進化を象徴するシーンでありました。

しかし一方で長いラリーが決まる最後の1球が、とんでもないオーバーミスというシーンも多く見られ、

これほど用具の扱いに長ける松島選手が橋本選手に苦しめられた理由もまた、

回転に鋭敏なラバー特性にあるということを感じました。

 

インターネット上でも各所で技術や戦術のトレンドに関して意見が交わされておりますが、

作り手側の目線で観戦すると、裏ソフトラバーの出せる回転の限界量が増え、

精緻なスイング調整を求められるようになってきたことで例年よりも異質系のラバーを

用いる戦術の有効性が高まってきたという認識を個人的にしております。

 

シングルス部門の優勝選手に関しては全員両面裏ソフト使用の選手ではありましたが、

一般の部でラン決まで進出した女子選手のカットマンが占める比率は例年以上に高かったですし、

兼吉選手に至っては表ソフトと粒高のカットマン。男子の部でも13歳の岡田蒼空選手が

社会人屈指のパワーヒッターであり、海外リーグでもプレイ経験のある江藤慧選手を

カットで打ち破るシーンがありました。

ジュニアの部でも、男子では表ソフトラバーを駆使する黄塚選手がノーシードからの躍進を見せた他、

女子においてもフォア面に表ソフトを使用する小塩選手が決勝に進出するなど、

ここ数年では最も異質選手の躍進が目立ったのではないかと個人的には思っております。

 

プロの最上位層のメイン戦術が裏ソフトによるドライブであるというのは紛れもない事実であり、

一般層が目指す形もそうであるという前提は覆せませんが、

ツッツキやストップといった小技にいかにして回転による変化を加えられるか、

高い威力のボールで繰り広げられるラリーの中にいかにして「崩し」の1球をねじ込めるのか

という観点は裏ソフト開発においても持つべき視点であると認識を改めました。

若年層プレーヤーと異質選手の躍進の裏に用具進化の光と影を感じる全日本でした。

 

参加された選手皆様、運営スタッフの皆様、お疲れ様でした。

The following two tabs change content below.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です