13 6月, 2023
ラバー開発のプロセス
Posted in : ニュース, 社員ブログ, 製品紹介 on by : daiki
毎度お久しぶりで恐縮です。ブログ担当でございます。
今回の話題は題名の通り、「ラバー開発ってどうやって進めるのですか?」というお話です。
このブログを読む人たちにとって興味がある話題だと思うので、製品開発プロセスのおおよその流れに触れていこうと思います。
【Step1:得意先からの引き合い】
ラバーの種類(裏・表etc…)、希望価格帯、要求性能など整理します。
【Step2:サンプルの製作】
上記を踏まえ、サンプルの製作に入ります。
・シート仕様検討(材料・粒形状・カラーetc…)
・スポンジ仕様検討(材料・気泡タイプ・硬度・カラーetc…)
→これらが決まったら、それぞれの部材を試作・製造後に貼り合わせ、卓球ラバーの状態に仕上げます。製品の性能は
シート材質×粒形状×スポンジ材質×気泡タイプ×硬度×…
と各々のパラメータが相互にかけ合わさって性能が変わるので、その組み合わせ=作れる製品数は膨大なものになります。また、それぞれの部材で狙ったパラメータをしっかりと再現するのは開発担当の腕の見せ所です。
【Step3:性能評価】
製造したサンプルについて社内で試打や耐久試験などを実施します。
また、製造したサンプルを得意先に案内し、評価をフィードバックしてもらいます。
※社内の分析例:高速度カメラを用いた回転量の可視化
→得意先のOKが貰えると次のステップに進みます。
【Step4:ITTF公認申請&検査】
ITTFの公認検査を受けるための検査用サンプルを製作します。
検査に合格すると、試合で使用可能な公認ラバーリストに掲載されます。
ちなみに、この申請を行う際に具体的な製品名やマークデザインなどが決まります。
【Step5:受注開始→量産】
ITTFの公認ラバーリストは年に4回(1・4・7・10月)更新が行われます。
ラバーリストへの掲載が確認されて初めて「競技用卓球ラバー」として製品を受注・販売できるようになり、得意先の発注に応じて製品の量産を開始します。
非常に大雑把な流れですが、こんな感じで日々の開発は進んでいます。
私が担当したサンプルの試打評価がされていたりして…これを書きながら内心ドキドキです。それでは、またいつか。
daiki
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